http://shikakenin.blog.shinobi.jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%83%8E%E3%83%96%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A5ノブレス・オブリージュ
「
反格差デモ」が15日、世界で行われたそうです。
読売新聞「YOMIURI ONLINE」によると、一部は暴徒と化したもようです。また、日本でも六本木などでデモが行われたとのこと。
記事は
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111016-OYT1T00075.htm?from=main2にあります。
この「反格差デモ」はアメリカで若者たちの一部が
ウォール街で「富裕層」には 「優遇税制・政策」が行われているのに自分たちの就労・低所得には政府は有効な対策が打ち出せていないことが背景にあったようです。
「富裕層への優遇税制」は市民が「
アメリカン・ドリーム」を実現し成功したら、自分もこの優遇を受けたいというアメリカ国民の独特の考え方により、今までは容認されていたようですが、現代のアメリカの若年層の一部はそれを容認しないようです。
「アメリカン・ドリーム」を実現・体現した人々といえば、
ビル・ゲイツ、
ウォーレン・バフェット、
スティーブ・ジョブスやハリウッドスターが決して裕福でない生い立ちから事業などで成功した人がいます。
ゲイツは学生から
マイクロソフト社を創業し、ソフトウエア開発と経営手腕を発揮しました。バフェットはコーラや新聞配達を若いころにした後、株式投資で素晴らしい運用パフォーマンスを示しました。ジョブスも若いころは清涼飲料水を売っていた後、アップル社を創業し、類まれなアイデアを商品として世界に広めました。
アメリカの「富裕層」は寄附・慈善事業などが「(財産・資産を)持つべき者の義務(
ノブレス・オブリージュ)」となっています。ゲイツとバフェットやメジャーリーガーたちもこれらを履行している。しかし、銀行の経営者が寄附・慈善事業を行っていたかは報じられていません。
合衆国政府も「富裕層」への行き過ぎた優遇を是正すべく、いわゆる「
バフェット税(富裕層への増税措置)」を検討しているが、まだ実現していません。
ところで、日本は「国家予算の3割」が社会保障費、さらに「国家予算の2割」が都市から地方への分配金(地方交付税)であり、合計すると「国家予算(一般歳出)の5割(半分)」が「所得再分配」政策に使われています。また、年金制度、公的医療制度、生活保護も含めると国・地方の予算の非常に大きい割合が「所得再分配=格差是正」に占めています。
日経ビジネス10月17日号の記事のなかで「中国は資本主義で、日本は共産主義ではないか」とある企業の中国人社員が言っていました。筆者の方は「日本の政治・経済」に向けて「日本の発言力を高めてほしい」旨の意見を述べていましたが、日本の国・地方が膨大な予算を使って、所得再分配を行っていることもこの発言には含まれているかもしれません。
(日経ビジネス10月17日号106ページ参照)
日本は国・地方政府を介さず、「民から民」へ、いわゆる「ノブレス・オブリージュ」が広まるように税制などを見直すことが必要なようです。
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