回収が遅延しているファンドがあった｜クラウドバンク

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回収が遅延しているファンドがあった

クラウドバンクで運用終了しているファンドを確認すると運用レポートに「運用期間の延長について」という文章を見かけた。

運用期間の延長について

当ファンドは201●年●●月●●日までを運用予定期間としておりましたが、債務者（または融資先）の一部からその債務の一部について弁済を受けておりません。
そのため、当該ファンドの運用期間はクラウドバンク匿名組合約款第18条第2項の規定に基づき、その債務の全部について弁済されるまでの間、運用期間を延長しております。

次回分配・償還時（201●年●月●日まで）に残存する運用額の償還とそれまでに生じた利息等（遅延損害金額）等に基づく分配を予定しております。

◆運用期間が延長されたファンド◆

	ファンド名	運用期間	遅延期間	延滞元本／運用総額	予想利回り (税引前)	実績利回り (税引前)
1	中小企業支援型ＬＦ 8号	6か月	2か月	3.43%	5.10%	8.06%
2	中小企業支援型ＬＦ 14号 3億円突破記念	6か月	2か月	5.35%	7.00%	13.69%
3	中小企業支援型ＬＦ 15号売掛債権確保型	6か月	4か月	16.43%	5.00%	15.61%
4	中小企業支援型ＬＦ 28号 5億円突破記念	6か月	1か月	2.21%	7.00%	14.90%

※「ＬＦ」は「ローンファンド」の略。
　「延滞元本」は運用終了予定日から1か月以上遅れて返済された元本の合計。

上記表の4ファンドは運用期間が延長されたが、貸倒はなかった。

「中小企業支援型15号ファンド」は「売掛債権」を担保にしていたが、運用総額500万円のうち、16.43％（約82万円）が延滞債権となった。また、延滞期間が4か月に渡ったため、実績利回りは15.61％と予想利回りを大幅に上回った。

4ファンドの延滞債権が「貸倒」となっていたら、4ファンドとも延滞債権が分配金を上回るため、元本割れとなっていたかもしれない。

ところで、クラウドバンクで運用が終了したのは現時点で44ファンド（中小支援型・無担保15、中小支援型・売掛債権確保12、不動産担保型15、新興国2）。

特に、中小企業支援型（無担保）は運用終了したファンドの20％（3件／15件）で回収遅延が発生した。

率直に言って、現時点では「中小企業支援型（無担保）」は他のローンファンドに比べてリスクが大きいと言わざるをえない。