http://shikakenin.blog.shinobi.jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%80%8C%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E5%AD%A4%E7%AB%8B%E3%80%8D%E3%81%8C%E5%BA%83%E3%81%8C%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%82%89%E3%81%97%E3%81%84「社会的孤立」が広がっているらしい
ソースは本日の
日経新聞・朝刊17ページ、山田昌弘・中央大学教授の「広がる『社会的孤立』」
以下、引用。
(前略)
SNEPとは、Solitay No-Employed Personsの略
で、 20~59歳で、未婚かつ無業、更に同居家
族(多くは親)以外の交流が無い人たちを指す。
まさに社会的孤立の究極の形態といえよう。そし
て、驚くべきはその人数である。(略)2011年に
SNEPは162万人に上り、急速にその数を増し
ている。
(中略)
単に配偶者がいない、仕事をしていないというだ
けではない、家族を超えた他者とのコミュニケー
ションを閉ざしている姿が浮かび上がってくる。
(中略)
SNEPの多くは、努力しなかった人ではない。
ブ
ラック企業で体を壊してしまったなど、何らかの
きっかけで仕事を失い、SNEP状態に陥るプロ
セスが描かれている。つまり、日本社会が、一度
ルートから外れた人々に対して冷たく、ルートか
ら外れる確率が高まっていることがSNEPの増
大をもたらしている。
(中略)
SNEPの増大を放置しておけば、各著者たちが
指摘しているように、社会へのマイナスの影響が
広がっていく。社会的孤立を防止し、脱出させる
政策が求められているし、さまざまな団体が取り
組み始めている。
(後略)
以上、引用
(参考文献)
玄田有史「
孤立無業(SNEP)」
日本経済新聞出版社関水徹平・藤原宏美「
独身・無職者のリアル」
扶桑社新書
日本社会は「ルートから外れた人」を「無視」してきたのだろう。
ルートから外れたら「敗者」で、ルートに乗っている人が「勝者」というのは本来は違うはずだ。
ただ、ルートに乗っている人がルートから外れた人を助けている余裕はないかもしれない。経済のグローバル化などで競争が激しくなり、自分がルートから外されないようにしないといけないからだ。
約200万人のSNEPが社会的孤立から脱出すれば、社会に活力が出てくると思うが、どうすればそうなるのかは政策や各団体の取り組みに期待したい。
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